上田 直方(うえだ なおかた)氏の作品を紹介します。
七草がゆをいただいて7日正月も過ぎていきました。
今年は暖冬と言われていたように
七草は全部家の周囲の野原で用意ができ、
ほかの雑草ものびのびと緑色に育っています。
せり、なずな(ぺんぺんぐさ)、ごぎよう(ははこぐさ)、
はこべら(はこべ)、ほとけのざ、すずな(かぶ)、
すずしろ(だいこん)。
春の七草。
私の七草についての思い出なのですが、
祖母が台所で7日の朝
「なずな七草、唐土のとりと日本のとりがかけおてバタバタ」
とかを大きい声で繰り返し歌いながら、
まな板の上のナズナや七草をリズムをつけて
力強く打ち刻んでいた姿。
いつも優しい静かな祖母を思うと
あれは何の意味があったのかと今でも不思議に思います。
8日朝はあたり一面薄雪でまっ白、
これが信楽の初雪だったのでしょう。
日暮れも日毎に遅くなり、椿や花ボケや、
蝋梅が咲き始め
冬の寂しい庭を元気つけてくれています。
(おもと)