髙橋 美子(たかはし よしこ)氏の作品を紹介します。
今日から霜月
信楽の朝は四日続けての濃い霧に包まれ、
乳白色のもやの中でひとり、極しばらくの間ですが
自然の不思議を感じています。
そして日の光が差し込んでくると
両手を広げて深呼吸をしたくなるような青い広い空が広がり、
それだけで秋というさわやかな空気です。
秋の空と人の心と言われるような著しい変化が今年特に顕著で、
急に雲に覆われたり、晴れの予報だったのに雨が降ったり、
晴れたり、遠くでの雷など。
室内では朝夕だけでなく日中でも暖房が恋しい毎日で、
道行く人々の装いも冬のような暖かい服装をしている人、
軽装の人とまちまちです。
山や庭の紅葉は始まったばかりで
刈り込まれていたつつじなどが外側の葉だけ美しい色に変わり、
大小の輪を描いていつもと違う雰囲気を作っています。
隅の方ではいろいろの菊の花が咲き乱れています。
(ほとどぎす)